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デザインにできることをもっと

学生インタビュー

デザインにできることをもっと

視覚デザイン研究室 大学院2年鳥越 のどか

高校時代、ある本との出会いをきっかけに、デザインって面白いかもと感じ始めた鳥越さん。まだ漠然としていたその興味は、学部での学びを経て、「文化を未来へつなぐデザイン」の実践へと繋がっていきました。現在は大学院でビジュアルデザインを専攻しながら、展覧会の企画・運営や、伝統工芸をテーマにした制作にも取り組んでいます。

デザインとの出会いは、一冊の本から

デザインって、こんなに広いんだ

職人とつくる「未来の伝統工芸」

和歌とデザインに新しい接点を

受験対策は「数をこなす」

グラフィックを軸としながら、複数の領域に携わりたい

受験生や保護者の方へ

デザインとの出会いは、一冊の本から

どんな経緯で工繊を志望したんですか?

高校入学時の試験で原研哉さんの『白』という本が課題図書になっていて、それを読んだのがデザインとの最初の出会いでした。当時は正直、まだ「デザインとは何か」なんて全然わかっていなくて、ただ、絵を描くのは好きだったし、なんとなく向いてるんじゃないかな?という気持ちで、デザインを学べる大学を調べるようになりました。そのなかで、母から教えてもらったのがこの大学でした。大学のホームページを見て、トップに出ていたD-labのプロジェクト写真にすごく惹かれて、この大学に入りたいと思いました。あとは、小さい頃からの京都への憧れも理由の一つですね。

デザインって、こんなに広いんだ

入学してから何かギャップを感じましたか?

一番大きかったのは、“デザイン”という言葉に対する認識が変わったことです。入学前までは、デザインといえばパッケージやポスター、プロダクトの形など、目に見えるものの装飾を指すイメージが強かったんです。でも実際には、テクノロジーやビジネス、社会課題などを含め、もっと広い視点で複合的に物事を捉え、潜在する本質を可視化することがデザインなんだと知って、視野が一気に広がりました。

職人とつくる「未来の伝統工芸」

特に印象に残っているプロジェクトは何ですか?

中野研究室で取り組んでいる伝統工芸のプロジェクトです。毎年、学生と職人さんが共同で「未来の伝統工芸」をテーマにした展覧会を開催していて、私は一昨年、漆職人の東端漆制作所さんと一緒に、紙と漆を掛け合わせた超軽量の器を制作しました。現在はその展覧会の企画運営にも関わっていて、「未来に何を残し、どう変化していくべきか」を職人さんやゼミの仲間と議論する時間は、とても刺激的です。手仕事の現場=本物を見ることで、自身のデザインプロセスでの美しいものづくりへの意識も高まりました。

職人とつくる「未来の伝統工芸」

伝統工芸のプロジェクトで制作した紙に漆を塗った小皿「shiki」

和歌とデザインに新しい接点を

卒業制作ではどんなテーマに取り組みましたか?

ずっと、古く見えるものや失われつつあるものと、現代の人との接点をどうつくるかということに関心があって、卒業制作では「和歌」を扱いました。日本語特有の文字表現や画面の中の余白、抽象的なかたちについて研究して、一首の和歌を「絵と文字」で表現する作品を31首分制作しました。この1年はとにかく本を読み漁って、これまで以上にインプットを大事にできた時間だったと思います。制作展の会期中はプロのデザイナーの方や一般の方から直接フィードバックをもらえる機会も多く、本当に毎日が刺激的でした。

和歌とデザインに新しい接点を

造形和歌三十一図

受験対策は「数をこなす」

受験時はどのような感じでしたか?

実技に関しては高2の夏から3か月ほど画塾に通って、基礎からしっかり教えてもらいました。その後は、高校の美術の先生に協力していただいて、月1くらいのペースで、自分でテーマを決めたデッサンを見てもらっていました。特に意識していたのは、「何も見ずに描く練習」。モチーフを3つ選んで、画面構成を考える練習もたくさんやりました。あとは、一枚の完成度もですが、とにかく色んな質感のものを描いて、“量”をこなすことを大事にしていたので、不安なく受験できたと思います。

受験対策は「数をこなす」

受験生時代のデッサン

グラフィックを軸としながら、複数の領域に携わりたい

将来の進路について、考えていることがあれば教えてください。

大学・大学院で分野横断的にデザインを学んできたことを生かして、グラフィックを軸にしつつも、プロダクトや展示、空間など複数の領域に関わる仕事がしたいと思っています。今までも、グラフィックを意識しながら、伝統や文化と現代の間をつなぐ仕組みをデザインしたいという気持ちで制作に取り組んできました。それはこれからも、大事にしていきたいと思っています。

受験生や保護者の方へ

最後に、これから大学を選ぶ高校生に向けてメッセージをお願いします。

デザインって、本当に色んな領域への興味とつながる分野だと思います。もし、自分の興味の正体がよくわからない…という人がいたら、この夏、ぜひ京都工芸繊維大学に遊びに来てみてください。何か将来へのヒントが見つかるかもしれません。