
学生インタビュー
デザインの幅広さに惹かれた
環境デザイン経営研究室 大学院2年宮城 智輝
プレイスデザインを学ぶ大学院1年生に、進路選択のきっかけから、印象に残っている授業、卒業研究、就職活動のことまで、たっぷりとお話をうかがいました。
デザインの道に進むとは思っていなかった。
どのような経緯で工繊を志望したんですか?
正直に言えば、工繊は第一志望ではありませんでした。親が建築を学んでいたこともあり、建築に漠然とした興味があったので、前期は他の大学の建築学部を受験しました。地元が滋賀県だったこともあり、近場の大学として後期で工繊を受けて、入学することになった感じです。当初はぼんやりと建築志望だったので、デザインの勉強をするとは思っていませんでした。デッサンの経験もなかったですし。ただ、デザインコースの卒業研究展カタログを見たとき、デザインコースの取り組みの幅広さや、社会とつながったテーマの多様性に惹かれました。医療分野との関わりなどもあり、「デザインってこんなにいろんなことができるんだ」と気づきました。色んな分野に興味があったので、将来のことを考えて、選択肢が多く、広がりのあるデザインコースは自分に合っていると感じました。
入学してから感じたこと
入学してすぐの大学生活はどうでしたか?
キャンパスは他大学と比べると小さいけど、それが逆にちょうど良いサイズ感で気に入っています。デザイン・建築学課程に入って一番最初に出される課題に、植物園などに行って実際に見た花を用いてパターンを作成し、四つ切りのケント紙に手描きで描くという課題、通称「花課題」があります。絵を描くのはあまり得意では無かったので、少し戸惑いもありましたが、何も考えずに流れに乗ってみたら、それなりに楽しくて。課題に追われた1年生の前期も、今振り返ると良い時間だったなと思います。そして何より、入学後に課題をこなしていくうちにデザインへの見方が大きく変わりました。工繊のデザインは、ただ感覚的に手を動かすだけじゃなくて、論理的なプロセスを重視する。理系的な要素も結構あるんだな、と感じました。
印象に残っている授業
これまでで印象に残っている授業は何ですか?
建築を見に行くフィールドワーク系の授業など、学外に出る授業がどれも楽しかったです。中でも、実際に石庭などの庭園を見に行く「庭園美学論」という授業は印象に残っています。京都ならではの授業だと思います。庭園空間の構成や鑑賞者の視点から設計を捉える内容で、空間づくりに対する興味が深まりました。この授業が、後に環境デザイン経営研究室を選ぶきっかけにもなりました。他には木や紐を使って椅子を制作したプレイスデザインの課題も印象的でした

3年時に制作した椅子
プレイスデザインへの興味
現在のゼミを選んだ決め手は?
プレイスデザインを選んだのは、ハード(形)とソフト(考え方・プロセス)の両方を大切にしているところに魅力を感じたからです。建築ってどちらかというと結果重視で、プロセスが見えづらいところがありますが、プレイスデザインは人の動きや空間の使い方を重視している点が自分に合っていると感じました。また、オフィスや働き方といったテーマは、どんな業界にも関係があり、好奇心を持って取り組めるのではないかと思いました。
オフィス空間についての研究
研究について教えてください。
卒業研究では、オフィス空間における植物の配置が人に与える影響について研究しました。バイオフィリックデザインが話題になっていたことや、「庭園美学論」の授業もきっかけの一つです。研究の成果として、卒業研究展ではプレゼンテーション賞をいただけたことが、とても嬉しかったです。現在は、ある施設の移転に伴うレイアウト設計を担当するプロジェクトに参加しています。他には、ゼミで行っている未来の社会や働き方について考える未来洞察プロジェクトにも関わっています。

未来洞察プロジェクトで制作した本
幅広い選択肢を持ち続けるために
将来はどんな分野に進みたいと考えていますか?
現在は就活を終えUXの分野に進むことが決まりましたが、他にも空間デザイン、インテリア、建築など、幅広い分野に興味を持って進路を模索していました。当時は2級建築士の資格を取るために、週1で専門の塾に通っていました。建築の授業も取っていたので、どうせなら挑戦してみようかなという感じで勉強を始めました。ただ、図面を描く経験があまりなく、資格の授業は朝から夜まであることに加えて、就活のためのポートフォリオの準備もあったので、忙しい日々を過ごしていました。就活で感じたのは、企業の方が選考において特に重視する、リサーチやコンセプト設計、プロセスの部分に力を入れてこれまで学んできたことが大きな強みになっているということです。これは工繊デザインの学生に共通して言えることだと思います。
高校生に向けて
最後に高校生に向けて一言お願いします。
工繊デザインは、理論派も手を動かしたい派も、どちらも受け入れる懐の深さがあります。デザインの役割が広がっている今、ここで学ぶことは将来の大きな武器になると思います。やりたいことがはっきりしていない人も、興味が点々としている人も、分野を横断しながら学べる工繊デザインは、きっと良い選択肢になると思います。